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進行中のプロジェクト
GOOD DESIGN 賞受賞 関連施設
みなと茶屋 minato tea house
瀬戸内海の海に浮かぶ島の築60年近く経つ、タバコ屋さんの改修です。島には食べるところや休憩するところもありませんでした。
港に面した10年以上使われずに放置されていたタバコ屋さんをみんなで改修することになりました。島の人と島を訪れた人達の交流の場として、小さな公共空間をつくります。
入り口は広い土間をあえてさらに広げ、テーブルを置ける様にして島に来る人達のおもてなしの空間としました。
2階は少し落ち着いた空間として、正面にある窓から美しい群島と港の風景を見ながらお茶ができる場所を既存の建物を読み込みながらつくっています。
第4回野村工務店設計コンペ 特別賞受賞
小さな屋根が連なる街
a town with small roofs
ひとつ部屋にひとつの屋根を持つような街並を考えました。
その部屋ひとつひとつがズレたり、スキマをつくったりながらつながることで家となり、その家がつらなる事で街並をつくっていきます。スキマは昔の日本の通り庭の様な空間となり、植栽が植えられ、コミュニケーションの場となります。
屋根が家ごとにいくつかあるため、知らない人が来てもどこまでがどの家か分からないような街並となります。家自体が留守かどうか分からない状態は防犯上にとても有利です。しかし、部屋ごとに屋根を持っているために、自分だけの屋根を見つける喜びもあります。
ひとつの部屋の単位でできる街が、家族の垣根を越えて街をつくっていく事を考えました。
坂道がつなぐ街と福祉 a welfare institution
(前職担当物件)
ふたつの隣接する福祉施設をつくる計画です。
福祉施設をつくることにおいて最重要の条件はバリアフリーです。 通常、バリアフリーにしても、複数階であれば階段とエレベーターが必要になります。しかし、健常者はどちらを使っても移動できるの に、障害を持つ人はエレベーターを使わないと移動できないという 事に違和感を感じています。
そこで、40 m 近くある細長い敷地を 利用し上下動のメインになる動線を車いすでも通る事のできるス ロープの坂道でつくることを提案致します。坂道はバリアをなくす事 はもちろんですが、街と施設を連続的につなぐ架け橋になります。
また階段と違って坂道は何となく昇りたくなるような、愛される効果 があります。坂道を昇ってカフェやギャラリーにいく途中、内部の 活動を伺えるようにつくることで、活動が少しだけ街に広がるような、 そんな施設ができる事を期待しています。
白い壁と古い天井の家
apartment in hakushima
築40年の木造アパートのリノベーションプロジェクトです。6帖と4帖半のふたつの部屋をつなぎ、ひとつの部屋としました。
床上2m以内の生活圏内の壁は大壁として白い壁を建てました。それに対してそれより上は天井を剥がして現しとします。
生活圏は普段の利用に耐えるよう、清潔に保ち、逆に天井面は見る天井として中に入っていた収納は中板だけを残し、塗装する事で、テーブルとして残します。壊し方をデザインしながら、新しい素材を入れる事で、気持のよい利便性をつくる計画です。
まがりドミノの家 house in kamakura
サーフィンをするために鎌倉に転居予定だった夫婦とわんちゃん2匹のための住宅です。
雨や虫さえ入ってこなければ、基本的には外が良いというお施主さんのため、すべての部屋が3方向すべてオープンにできるような住宅を提案しました。3方向開けてしまえば、まるでテラスだけでできているような住宅です。
すべての部屋から鎌倉の山と海とが見える計画となっています。お施主さんのご趣味のアンティークの家具を映えさせるためあえてグレーで統一したインテリアとしました。
風通しの良い部屋で気持のいい朝を毎日迎えられる家となりました。
七ヶ浜市遠山保育園設計コンペ ファイナル進出
公園のような保育園 kindergarden in a park
(前職担当物件)
これまでの保育園の様に柵で囲うのではなく、街にひらかれた公園のような保育園を計画しました。
敷地の急な傾斜を利用し、建物の入り口から少しずつ上がっていって、屋根の上の公園につくような保育園を計画します。公園と園庭は段差によって安全を確保します。
上の公園からは園児の姿が垣間見られ、地域の人にも雰囲気が伝わるような保育園を考えました。公園と保育園が一緒にできあがり、地域の人々との交流が自然と生まれるような場所になっていきます。
保育園に送り届けた親御さんが、園庭で遊ぶ子供を見ながら仕事に行くような風景が毎日繰り返されます。
今の時代だからこそ、人との関わりや、そこにある資源について、私たちは向き合いながら、この保育園を地域の皆様一緒に考えていきたいと思います。
宇都宮の家 house in utsunomiya
(前職担当物件)
周囲を建物に囲まれた旗竿敷地に建つ家の計画です。
周辺からの視線を避けながらも気持のよいバルコニー空間や外とつながりのあるリビングをつくりたいというご希望がありました。リビングと一体となったアプローチ空間とテラス屋上などを考えていくと建物は階段状になっていきました。そこに視線を遮るための大きな屋根を渡す事で、建物をつくリます。
建物の最上階にはリビングと同じ空間でありながら、一度テラスの階段を通らないと行けないような茶室を用意しました。 すごく近くにある離れのような場所です。
大きな屋根はすべての部屋を覆っており、どの部屋にもトップライトを開ける事で、まるですべてが屋根裏部屋になったような家になります。どこにいても屋根裏部屋特有の空を意識できる様な家となりました。
ヒロシマハット hiroshima hutt
(前職担当物件)
都市計画地域外のいわゆる周りに何もない敷地でした。そこに周囲にいる動物なんかも通り抜けてしまうような、そんな建物を依頼されました。
アクリルで屋根を支え、屋根がふわっと浮いているような建物をつくりました。使うために必要な物はなるべく半地下に収めながら、地上には何も出てこないように工夫しています。
重力に耐えて屋根をつくる建築は、支えるための柱や壁が必要です。本当に必要なものは屋根だけじゃないかと思う時もあります。屋根だけが浮かんでいる建物ができたとき、建築のひとつの原点に戻れるのではないかと考えます。
アクリルはガラスより透明で、屋根を支える強さを持った材料です。浮かぶような屋根をアクリルで支える事で、少しだけ建築の原点に近づけた気がしました。
岩国の家 house in iwakuni
(前職担当物件)
昔ながらの長屋の角部分を建て替えた、夫婦+お子さん2人の住宅の設計です。
竣工時には昔ながらの街並ですが、地域の条例が変わったりと今後大きく変わっていく事が予想される街でした。平屋でも問題ない程広い敷地でしたが、お施主さんの好みの階段、ロフトなど縦のつながりを意識した要望が多かった事から、必要な部屋を縦に4層積んだ計画としました。
角地だった事もあり、周りにどんな建物が建つか分からないため、すべての建物との間を大きくとれる計画とし、どんな状況にも対応できる、裏がない建物とし、全面に窓を大きく開ける事ができる計画としました。
階を分けた異なる部屋から大きな窓を共有する事で、複層でありながら一体感のあるワンルームのような家となりました。
生方記念文庫建設基本設計業務委託プロポーザル ファイナル進出
小さな街の小さな美術館
a little museum in a little town
(前職担当物件)
区画整理が行われた敷地に新しい建物と歴史ある建物の移築をする計画です。
昔ながらの通り庭をつくるような建築計画によって、街と建物、建物と建物のあいだに豊かな空間を生み出します。ゆらぎを持った平面計画とすることで、 建築という大きくなりがちなものをヒューマンスケールの小さな単位へと置き換え、街を歩いていても、 どこでも人々が集えるような、そんな小さな公共性をつくっていく提案をしました。また、内部の小さな展示物と小さな空間との関係も親密なものになっていきます。
小さな建築のあつまりで町をつくることが、町にコミュニティを生み出すきっかけとなり、この地域らしい風景をつくることであると考えます。この風景の先に、人と建築に よるにぎわいと、この場所の新しい歴史がつくられていくことを願っています。