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アルヴァ・アアルト のアトリエと自邸
ムーミンの故郷であるヘルシンキです。北欧の一国で、ロシアとスウェーデンという大国に挟まれた、寒い時期が多く、太陽も高く上がることはないという国になります。
この国に来た一番の目的は、アルヴァ・アアルトの建築を見るためでした。アルヴァ・アアルトはフィンランドのお札にもなっている国民的な建築家です。20世紀の名作と呼ばれる建築物は住み手である施主との争いのなか生まれているという悲惨な状況がありますが、 そんな中でこのアルヴァ・アアルト は調べる限り、施主との争いが出てこない。そんな話だけで人として優しい人なのではないかと思われます。
作品からもその優しさを感じさせる人です。私自身は修士論文に書く程度には好きな建築家です。

ヘルシンキでの目的はアルヴァ・アアルトの自邸とアトリエ。
「建築芸術は事務所的な環境では生まれない」としたアルヴァ・アアルトは自分の作業場所として、自由な形のアトリエと、自然光が差し込む製図スペースを用意しました。そして、 中庭を円形劇場を模した階段状で囲うことで、つくっています。
フラットなだだっ広い庭ではなく、ちょっとした差をつくることで奥行きを作っているように見えます。
アルヴァ・アアルト の空間は有機的建築と言われる建築ですが、内部も少しずつずらしてつくっています。やりすぎではなく、さりげなくずらすバランス感覚があるような気がします。
さすがのアルヴァ・アアルトですが、空間だけでは足りず、アイデアに詰まるとアトリエから自邸の風呂場に走り、サウナに入ってアイデアを考えていたようです。
このバランス感覚を身につけるために今日もサウナに通う日々です。
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