設計士という仕事

先日、取材をしていただきました。

長年お世話になっている方のご紹介で、とある映像作品に設計士を登場させるため、リアリティの検証などを踏まえて、取材をしていただきました。

夢のある仕事として描かれてた建築士ですが、現実はハードワークで、色々な能力が必要とされている仕事だと思います。

夢を追いかけたり、クリエイティビティは全体のほんの数%で、そのほとんどは調整に次ぐ調整という感じです。

楽をすればそれだけ楽ができる仕事ではありますが、ほんの少しの夢を見るためにも数多ある試練をくぐり抜けているのが我々の仕事のようです。

今の日本は建築家にできることは極めて小さく、先のオリンピックでもスタジアム以外は、有名建築家でさえほとんど声がかからなかったのが今の日本の現状です。

若手建築家と言われる我々はそれでもしがみついているような状況だったのですが、コロナや物価の上昇に追い打ちを受け、一般の人が住宅を手に入れるのがさらに難しくなってしまいました。

それでもと何か提案をしても、国民性からか、他との差をつけたらいけないという理由から、粗悪でも高くても今までをを継続して現状維持されてしまっている状態です。　最早、僕たちが何を言っても、この国にとっては余計なお世話でしかないようです。

それでも、一度味わうと忘れられないのがこの仕事の最大の良さ。

地味な作業の連続で、常に踏ん張りどころしかない我々の仕事ですが、そこをなんとか乗り越えて、小さな光に向かって進んでおります。