20220120 建築模型のはなし

トートのコラム column

設計をする上で、図面だけでわかることも多いのですが、模型を作るようにしています。

建築の大学などでは図面と模型を行ったり来たりしながら設計すると言いますが、何度も精度の高い模型を作れないため、何度も行き来するためにも最初は紙でできたスケッチのような模型を何個も作ります。

お客さんにお見せするのはその中でも数個で、実際はそれ以上つくることが多いです。

最初に見ていただく模型は完成度はあえて低く、素材もつけずにお見せします。

そうすることで、お客さんの想像力をさらに膨らましていただき、一緒に考えられるような状況作りをしています。

その後、実際につくる建物の詳細の模型を少し大きな縮尺で作ります。

実際に住んだ時のイメージを膨らましていただきながら、素材やその場所の雰囲気などをご相談させていただくイメージです。この少し大きな模型は自社においておき、その後のプレゼンだったり、来るべき展覧会に残しておいています。

いつも多くの模型を作るため、個人的にはあまり模型に対する愛情が少なく、スケッチの模型は簡単に写真だけ撮ってすぐに捨ててしまいますし、学生時代の模型はもう残っていません。

独立した当初、実はこの少し大きめな模型を差し上げたり壊して捨てていたこともあるのですが、以前展覧会に出た時に、ストックがなく、手間もかかるためにその場で作ることもできず、大変な思いをしていたため、今では自社のストックとして、置いて飾ってあります。

IMG_8314.jpg

先日かなり大きな模型を作る機会がありました。

1/50という、この建物の大きさですと、普段作っている少し大きめの模型と変わらないのですが、街に貢献するような建物であるため、できる限り周辺の街並みを多く模型の中に取り込み、周辺の雰囲気を見ていただくことで、街に溶け込むことをプレゼンとして考えました。
 

とは言えいつもこの大きさで話すわけではないので、分割しても話ができるような分割の仕方を考えて、小さくても飾っておけるような模型になっています。

学生の卒業設計などで、大きな模型はよく見ているつもりでしたが、学生の設計ではこの大きさの模型は作るものの、建物がもっと大きいため、実はあまり見たことのない大きさでした。各種展覧会であっても、なかなか、これだけ周辺を作りすぎず、設計する建物だけを作り込んだ模型は何か新鮮でした。

 

こんかいの模型では、隣の公園、さらには道や高架まで、街の雰囲気を作っているものとして捉えて、高架下の少しくらい雰囲気も変えていってもらえるような提案ができればいいかなと思います。

この建物と模型がこの周辺の街並みまで変えていってしまうような、そんな求心力のある建物ができたらいいなと考えています。